世界自然遺産の島を歩くエコツアーは「屋久島ガイド協会」

知るほどに感動の尽きない屋久島の自然を、深く知っていただきたい。全身で感じていただきたい。そんな思いから山好き自然好きの仲間が集まって結成された屋久島ガイド協会は、これまでの23年間にわたる活動の中で、私たち自身も成長してきました。

安全で自然にダメージを与えないガイド方法や、必要な知識の習得に、研鑽を重ねています。
そして皆さんが自然の大切さや偉大さを体感できるよう、これからもできる限りお手伝いをしてまいります。

島の大部分が深い原生林で覆われた悠久の島、屋久島。樹齢7200年ともいわれる縄文杉をはじめ、遙か太古から連なるその自然には、大いなるメッセージがあります。
それは、単に自然を見て楽しむだけでは、決して伝わってこないもの。
樹木の生命力を肌で感じ、森の声に耳を傾け、五感すべてで自然とつながることで、初めて聞こえてくるメッセージです。その瞬間こそ、人と自然が一体となる時間。
私たちは、自然と深く関わることで生まれる貴重な体験を、皆さんにもしていただきたいと考えています。

そして屋久島の歴史を知り、自然のしくみを知ることで、風景はいっそう奥行きを持ち、人と動植物の共存の大切さを実感することができるでしょう。

屋久島の環境保全と観光発展を願って。屋久島ガイド協会の「屋久島エコツアー」

私たち屋久島ガイド協会のメンバーは、屋久島の自然と文化を守り、その豊かな資源を健全な観光業に活かし、地域の振興に貢献することを活動の指針としています。

私たちは1989年、屋久島を拠点に山岳登山ガイドとして活動を開始しました。4年後の1993年、屋久島は日本国内で初めてユネスコの世界自然遺産条約に登録されます。それをきっかけに、豊かな自然を求めて多くの人が訪れるようになり、島をとりまく社会環境も大きく変わってゆきました。
産業の乏しい離島にとって、経済的波及効果の大きい観光産業が発展することは、願ってもないことです。
しかし、良いことばかりではありません。マスツーリズム的な観光が増えることで、人気コースへの一極集中による自然環境への悪影響をひき起こすなど、多くの問題も投げかけています。屋久島での、登山を含めた観光の変遷をつぶさにみてきた私たちは、山岳登山ガイドという領域にとらわれず、屋久島にとってもっとも良いガイドツアー形態は何かを追求してきました。

そこでたどり着いたのが、地域資源の保護と経済的・社会的貢献を目指した「エコツーリズム」の考え方です。